軍歌 |
作詞:藪内喜一郎 |
1. |
<備考> |
[曲について] - 審査の結果、第一席に選ばれたのは「雲湧きあがる...」ではじまる「進軍の歌」でした。しかし第二席として、京都市役所勤務の藪内喜一郎の手になる「勝つて来るぞと勇ましく...」の詩が選ばれます。これは、審査にあたった、北原白秋と菊池寛が強く推したからで、「露営の歌」と名づけられて独立の歌とされました。(審査員は全3名で、あとひとりは陸軍省新聞班長の秦彦三郎。) 菊池寛いわく、「当選作[進軍の歌]は格調が整つてゐるが、味は佳作第一席[露営の歌]の方にあると思ふ。」 北原白秋いわく、「「ここはお国を何百里」を今に甦らせ新しい息吹きを与へたものとして、殊に戦地にある勇士によつて愛唱されると信じます。」[1] 曲は、「進軍の歌」が戸山学校の軍楽隊が当たったのに対し、「露営の歌」は古関裕而に依頼されました。満洲から呼び戻された古関は、電車の中で新聞に掲載された歌詞をみながら作曲を行ったといわれています。 - 「進軍の歌」と「露営の歌」は、それぞれA面とB面として音盤化され同年8月にコロムビアから発売。一等の「進軍の歌」よりも次席の「露営の歌」が流行し、レコードは爆発的な売り上げを記録しました。 この軍歌はまた、英訳や独訳もされています[2]。 この流行を受けて、コロムビアでは「続露営の歌」(佐藤惣之助作詞)や「露営の歌」の前奏を流用した「さくら進軍」(西条八十作詞)を発売しましたが、この露営の歌ほどには売れませんでした。 <脚注> - <収録> ・戦後 |