行進歌
空の勇士
読売新聞懸賞当選
陸軍省撰定
作詞:大槻一郎
作曲:藤野今春
藤山一郎、霧島昇、松原操、二葉あき子、渡辺はま子、
コロムビア合唱団、コロムビア・オーケストラ(初盤)
1939年
収録:
軍歌・戦時歌謡大全集4/戦時歌謡2(評)
軍歌戦時歌謡大全集Vol.3(評)
日本の軍歌(一)暁に祈る(評)
1.
恩賜の煙草をいただいて
あすは死ぬる(*)と決めた夜は
曠野の風も腥く
ぐつと睨んだ敵空に
星が瞬く二つ三つ
2.
素破こそ征けの命一下
さつと羽ばたく荒鷲へ
何を小癪な群雀
腕前見よと体当り
敵が火を噴く墜ちてゆく
3.
機首を回した雲の上
今の獲物を見てくれと
地上部隊に手を振れば
どつと揚つた勝鬨の
中の担架が眼に痛い
4.
しめたぞ敵の戦車群
待てと矢を射る急降下
煙る火達磨あとにして
悠々環る飛行基地
涙、莞爾と部隊長
5.
世界戦史に燦然と
輝く陸の荒鷲へ
けふもうち振る日章旗
無敵の翼 とこしへに
守る亜細亜に栄あれ
*「死ぬる」は後「死ぬぞ」に改められた。
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<メモ>
1939年7月26日、「読売新聞」が陸軍省後援のもと、「空の勇士を讃へる歌」として詞を公募。同年9月11日、詞決定。同日曲を公募、10月20日に曲決定。上掲の詞は、9月11日発表のものによる。
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