西洋軍歌蒐集館日本軍歌CD評日本軍歌保管庫

日本軍歌保管庫
あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 ま行 や・ら・わ行

霧淡晴の

作詞:福山寛邦
作曲:不詳

収録:軍歌大全集

1.
霧淡晴の野に乱れ 花影に春をさし招く
春の女神は今日ここに  祭りの庭に訪れぬ
あはれ楽しき この宴 いざ諸共に歌はなん

2.
思へ我が友 その昔 茂れる梧桐の木の下を
くぐりて入りしKDの門  三年の時は疾く去りて
偲ぶや今日の百日祭 感激の血は頬に燃ゆ

3.
野路の村雨はるる間を しばし木蔭の宿りにも
奇しき縁のありと聞く  共に武の道志し
同じ此の校に集ひしに 深き思ひのなからめや

4.
春は立田に霞こめ 並の若草 香に出でぬ
そよ吹く風に桜花  しづ心なく散るときは
雄心ここに起り来て 青雲の意気 昇りけり

5.
秋は淋しき暮の鐘 垣根にすだく虫の声
ああ荒城の月清く  空行く雁に歌ふとき
清怨うたた催しつ 若き血潮は狂ひたり

6.
さはれ心せ 我が友よ ウラルの彼方 雲乱れ
吹く風凄く殺気満ち  紅霓乱れ銀蛇飛ぶ
照るアルプスの山月も 憂ひに曇りて光なし

7.
波静かなる洞庭湖 月影すごき蛾眉の嶺
暴風突如 起り来て  波は驚き雲曇り
長槍 中にひらめけば 快馬 広野を駈けり行く

8.
海の白波 静むべく われ隣国を救ふべく
日夜 武を練り文学ぶ  五十の健児いまここに
三年刻苦の業成りて 母校の門を出でんとす

9.
城の若木の緑陰に 玉なす汗を拭ひしも
阿蘇の嶺白く雪つもり  暁繁き霜の朝
振る太刀風に散らししも 幻のこと消えゆきぬ

10.
み空の星の冴ゆる宵 ともに奏てんKDの歌
雲紫のその朝  崇き理想を語りしも
消えて果敢なき夜半の夢 われは此の校を出づるなり

11.
ああ三年の生活は 春の夜明けの夢なれや
あと百日のその夕  いずこに我はさすらはん
城の天主にかかる月 われは何処に挑むらん

12.
短かかりしよ その三年 麗しかりしよ その夢は
今し船出の餞別に  積りし胸の追憶を
語り明かすも感激に 胸の血潮の躍るかな

13.
早瀬とたぎつ胸の血に 底としもなき身のうずき
溢るる意気を一節の  歌の調べに言よせて
手を取りかわす武夫の 頼は熱して涙湧く

14.
溢るる思ひ感激の 命をさらば此処に来る
熱き涙に酌み交はす  酒杯を挙げて友よいざ
三年の春を高誦せん 城の三年に酔ひやせん

あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 ま行 や・ら・わ行

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