朝鮮国境守備の歌
作詞:国境守備隊
作曲:市川鉄蔵
収録:軍歌・戦時歌謡大全集2/昭和の軍歌(評)
1.
千古の鎮護 白頭の
東に流るる 豆満江
西を隔つる 鴨緑江
蜿蜒遥か 三百里
国境守備の名誉負ふ
武夫ここに 数千人
2.
長白おろし 荒むとき
氷雪四方を閉ぢこめて
今宵も零下 三十度
太刀佩く肌は 裂くるとも
銃とる双手は 落つるとも
同胞まもる 血は燃ゆる
3.
高梁高く繁るとき
野山も里も水涸れて
日毎百度の炎熱に
照る日は頭を焦すとも
悪疫は骨身を溶かすとも
報国の士気 弥振ふ
4.
平安の草 青い春
咸鏡の月 冴ゆる秋
雄々し古今の勇者が
結びし夢の 跡訪えば
姿も変へぬ 山河の
我を教ふる 声すなり
5.
野は縹渺の屯営に
朝畏む 勅諭
夕に磨く 剣太刀
故郷遠く出で立ちて
生死 苦楽を誓ひたる
思ひ出深き団欒かな
6.
不逞仇なす輩の
来らば来れ 試しみん
日頃鍛へし 我が腕
家守る妻子も諸共に
などか後れん日本魂
武装して起つ健気さよ
7.
戦雲極東を掩ふとき
常に正義の矛執りて
遂げん男子の本懐を
海山隔つ父母の
老いて壮なる激励に
感激の心 高鳴るよ
8.
積る辛苦の効果ありて
御稜威 輝く日の御旗
鷄林遍く翻る
誇れ我が友眉揚げて
励め我が友永へに
国境守備の勲功を
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