ビルマ派遣軍の歌
作詞:火野葦平
作曲:古関裕而
1944年
1.
詔勅のもと勇躍し
神兵ビルマの地を衝けば
首都ラングーンは忽ちに
我が手に陥ちて敵軍は
算をみだして潰えたり
宿敵老獪英国の
策謀ここに終焉す
光燦たりビルマ派遣軍
2.
イラワジ河の水ゆるく
御国の楯と進みゆく
我が兵の背に高く
黄金のパゴダそびえ立ち
セクパンの花萌え出でて
再生ビルマの民衆に
兵の笑顔の莞爾たり
御稜威洽しビルマ派遣軍
3.
援蒋ルートの守封に
喘ぐ雲南重慶軍
波立ち騒ぐ印度洋
また北緬にアラカンに
残敵しきりに蠢動す
我に揺るがぬ鉄壁の
備へのあるを知らざるや
力厳たりビルマ派遣軍
4.
独立ビルマの朝明けて
孔雀の旗のたなびけば
東亜の屋根の主柱たる
防人日本の任重し
神算鬼謀我にあり
如何なる試練来たるとも
恐るる所あるやなし
勲赫たりビルマ派遣軍
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<メモ>
インパール作戦目前の頃、慰問に訪れた火野(『麦と兵隊』の著者)と古関が現地で製作したもの。その他、古関は現地でいくか部隊歌を作曲したようだが、散逸してしまったとのこと[1]。
[1] 古関裕而 『古関裕而―鐘よ鳴り響け』 日本図書センター、1997年、132-135頁。
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