西洋軍歌蒐集館日本軍歌CD評日本軍歌保管庫

日本軍歌保管庫
あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 ま行 や・ら・わ行

陸軍省撰定歌
出征兵士を送る歌

大日本雄弁会講談社懸賞一等当選

1939

作詞:生田大三郎
作曲:林伊佐緒

収録:
軍歌メモリアル)、林伊佐緒(戦後)
日本の軍歌(二))、伊藤久男(戦後)
TWIN BEST 軍歌)、渡辺はま子(戦後)

-

<歌詞>

1.
わが大君に 召されたる
生命はえある 朝ぼらけ
讃へて送る 一億の
歓呼は高く 天を衝く
いざ征け つはもの 日本男児

2.
華と咲く身の 感激を
戎衣の胸に 引き緊めて
正義の軍の 行くところ
誰か阻まん その歩武を
いざ征け つはもの 日本男児

3.
輝く御旗 先立てて
越ゆる勝利の 幾山河
無敵日本の 武勲(いさをし)を
世界に示す 時ぞ今
いざ征け つうあもの 日本男児

4.
守る銃後に 憂なし
大和魂 揺るぎなき
国のかために 人の和に
大盤石の この備へ
いざ征け つはもの 日本男児

5.
ああ万世の 大君に
水漬き草むす 忠烈の
誓致さむ 秋至る
勇ましいかな この首途
いざ征け つはもの 日本男児

6.
父祖の血潮に 色映ゆる
国の誉の 日の丸を
世紀の空に 燦然と
揚げて築けや 新亜細亜
いざ征け つはもの 日本男児

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<メモ>

 支那事変勃発以来、出征する軍人を送る際、一般的に「戦友」や「日本陸軍」などの明治軍歌が依然として使用されていた。そこで新しい軍歌を製作しようということになった。

 1939年、大日本雄弁会講談社が公募。詩も曲も応募によるもの。詩の応募数は128000篇を越え、これは公募された軍歌中最大の数である[1]。(愛国行進曲は57000篇。公募軍歌は大体1万〜2万の応募がある)。講談社が自社の発行する『キング』など有力雑誌で盛んに宣伝したことが理由だろう。

 作曲には1万点以上の応募があり、そこから林伊佐緒の譜が撰ばれた。作曲者の林伊佐緒は、戦後この軍歌の収録を自ら行っている。現在では、この林による吹込みが一番有名だろう。

[1] 倉田喜弘 『日本レコード文化史』 岩波書店、2006年、234頁。

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