「戦陣訓の歌」 |
「戦陣訓の歌」 作詞:佐藤惣之助 作曲:古関祐而 (コロムビア版) |
「戦陣訓の歌」 作詞:藤田まさと 作曲:江口夜詩 (ポリドール版) |
「戦陣訓の歌」 作詞:吉川英治 作曲:(合作) (キング版) |
1. |
1. 夫れ戦陣のつはものは ただ勅諭を命とし 忠に魁け義に勇み 大日本の花と咲け 2. 3. 4. 5. |
1. 天皇 上に在しまし [...] |
本訓(其一) 第一 皇国 ますらを我等 こゝにもつ 血しほは二千 有余年。 かみ 天皇を いたゞきて しも 億兆も ひとつなる 大和のまもり 軍にあり 本訓(其一) 本訓(其一) 本訓(其二) 本訓(其二) 本訓(其二) 其他 総意 |
<備考> |
[曲について] 「戦陣訓」というと、「生きて虜囚の・・・」の部分ばかりが強調されますが、文面の作成には島崎藤村や土井晩翠といった文人たちが参加した結果、たいへん格調高いものに仕上がっています。漢籍や国書からの引用も鏤められており、読んでいてなかなか面白いものです。 示達の時の陸相は東条英機で、彼は「戦陣訓」の普及に努めました。いちはやく暗記した他、レコードに吹き込んで市販してもいます。この音源は現在ビクター発売の「軍歌戦時歌謡大全集」で聞くことが可能です。 - さて、当時の常としてこのような軍のイベントがあると呼応して歌もつくられます。 まず最初にビクターが「戦陣訓の歌」を製作します。作詞は東京日々新聞記者の梅木三郎(本名、黒崎貞治郎)、作曲は陸軍軍楽隊隊員の須摩洋朔でした。数々のヒット軍歌を送り出した東京日々新聞だけにさすがに手が早いといったところでしょうか。 これに対し、コロムビア(朝日新聞社とグル)やポリドール(読売新聞社とグル)も負けじと同名の「戦陣訓の歌」を製作します。結果として、作詞・作曲者がそれぞれ違う同名の三曲が日の目をみることになりました。 一番ヒットしたのは、やはりビクターの「戦陣訓の歌」でしたが、コロムビアやポリドールのものもなかなかビックネームが製作に携わっています。以下の通り。 コロムビア:佐藤惣之助作詞、古関裕而作曲 - 歌詞を見たところ、コロムビアやポリドール版は戦陣訓の文言をそのままなぞっている部分が多い印象です。ビクター版は、それほど戦陣訓の文言に拘らなかったところが良かったのかもしれません。 |