西洋軍歌蒐集館日本軍歌CD評日本軍歌保管庫

日本軍歌保管庫
あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 ま行 や・ら・わ行

軍歌
独立守備隊の歌

作詞:土井晩翠
作曲:中川東男

1929

収録:
昭和の軍歌)陸軍戸山学校軍楽隊(戦前)
大名古屋軍歌)黒田進(戦前)
軍歌メモリアル)キング男声合唱団(戦後)

1.
ああ満洲の大平野
亜細亜大陸 東より
始まるところ黄海の
波打つ岸に端開き
蜿蜒 北に三百里
東亜の文化進め行く
南満洲鉄道の
守備の任負ふ 我が部隊

2.
普蘭店をば後にして
大石橋を過ぎ行けば
北は奉天 公主嶺
はては長春 一線は
連山関に安東に
二条の鉄路 満洲の
大動脈をなすところ
守りは堅し 我が備へ

3.
黄塵暗く天を覆ひ
緑林 風に狂ふとも
鎧の袖の一触れと
降摩の剣 腰に鳴る
炎熱 鉄を溶かす日も
氷雪膚を裂く夜半も
難きに耐へて国防の
第一線に勇み立つ

4.
内と外とのもろもろの
民の環視の的となり
恩威ひとしく施して 
来たるを迎へ同仁の
徳を剣の刃(は)に守る
武人の操いや固め
鉾を枕の夜な夜なの 
夢にのみ見る永久の栄

5.
ああ十万の英霊の
静かに眠る太陸に
遺せし勲 承け継ぎて
国威を振ひ東洋の
永き平和を理想とし
務めに尽す守備隊の
名に永遠に誉あれ
名に永遠に栄あれ

-

<メモ>

 南満洲鉄道の守備にあたった独立守備隊の歌。1929年頃制定。

 当時のレコードには、「独立守備隊作歌、陸軍戸山学校軍楽隊作曲」としているが、実際の作詞者は独立守備隊の依頼を受けた土井晩翠である[1][2][3]。中川東男は軍楽隊の隊員。

[1] 堀内敬三 『定本 日本の軍歌』 実業之日本社、1969年、263頁。
[2] 日本の唱歌 ()』 金田一春彦ほか編 講談社、1982年、179頁。
[3] 八巻明彦 『軍歌・戦時歌謡大全集2/昭和の軍歌』 日本コロムビア、1995年、歌詞カード22頁。


軍楽附合唱
独立守備隊作歌、陸軍戸山学校軍楽隊作曲、辻順知指揮
陸軍戸山学校軍楽隊

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