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勇猛戦車隊に捧ぐる歌
読売新聞社献納
1938年頃

作詞:佐藤惣之助
作曲:大村能章

 

 ◆戦車を主題にした日本軍歌の白眉。ていうか、比較するほど戦車ものの軍歌は多くありませんが。日本の軍歌にしては珍しく、やれ戦友死亡だとか、やれこの仇討たんだとかジメジメしていないところも良。曲も軽快です。

 私としては戦車に関連する珍しい日本語が出てくるのが有難いです。例えばキャタピラを鉄轍といったり、戦車の進む音を「戛々」といってみたり。「驀」の一字で「まっしぐら」と読ませてるのも面白い。これらは「戦車はアフリカを驀進す」の訳文に反映されています。

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収録CD:コロムビア「軍歌・戦時歌謡大全集4/戦時歌謡2
関連:日本戦車隊戦史―鉄獅子かく戦えり

 

1.
大地も轟く鉄壁の
今ぞ祖国の楯として
闘志鬱勃火と熾り
征け征け戦車 全日本号

2.
戦火の巷 踏み躪る
意気は猛虎か鉄牛か
大陸何ぞ 驀(まっしぐら)
征け征け戦車 全日本号

3.
あゝ熱鉄か蒼生(くにたみ)
君に捧ぐる尽忠の
勇猛凝りて今ぞ起つ
征け征け戦車 全日本号

4.
戛々響く歯車に
挙国一致の鉄轍
無敵の部隊 諸共に
征け征け戦車 全日本号

5.
立体戦の只中に
敵の地表を制覇して
車上に凱歌 競ふまで
征け征け戦車 全日本号

 

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